大和の小袖の家紋について(マシュマロお返事)

大和くんの家紋について、以下のマシュマロいただいた方へ。

https://cdn.marshmallow-qa.com/system/images/70de8f26-2258-4644-814f-11e2bd07c646.png

一度ツイッターでお返事しましたが訂正させてください~!

結論から言うと彼の小袖の三つ巴紋は有馬巴ではなく城井氏の左三つ巴紋、花菱ではなく月氏唐花と思います。以下『戦国無双』のネタバレ。

 佐々木小次郎には越前国出身説豊前国出身説とがあるのですが、同じコーエーテクモ社の制作した戦国無双』シリーズに登場する佐々木小次郎豊前国出身という設定になっています。

「無双」の小次郎は、もとは豊前の豪族の若様だったのですが、豊臣秀吉の挑発に乗って一揆を起こし、これを黒田官兵衛に鎮圧され一族を滅ぼされたという過去があります(戦国無双4流浪演武)。
これは豊前国人領主だった城井鎮房が秀吉に逆らい、城井谷城に立て籠もって反乱を起こして、黒田官兵衛長政父子らによって討伐された史実(豊前国人一揆)をゲーム的に解釈したものと思われます。この城井氏(豊前宇都宮氏)の家紋が「左三つ巴」です。
(ちなみにこの時、長政はちょっとビックリするような手段で城井氏を誅殺しているので、興味のある方は調べてみてください。)

また、このときの国人一揆に加わり、副田・岩石城(がんじゃくじょう。佐々木小次郎「岩流(がんりゅう)」の由来とも)に拠って秀吉と戦ったのが月氏と、それに呼応して秋月方に加わった在地土豪佐々木一族です。これが小次郎の一族ではないかといわれています。
月氏の家紋の一つは「輪違いに唐花」で、旗印にも同じ唐花が描かれていたといいます。大和の小袖に描かれている花は多少画像が潰れていますが、花菱紋というよりは、唐花模様を少し横長に描いたものに見えます。

史実の佐々木小次郎は確かな史料が非常に少ないため、どう描いてもフィクションの要素が強くなってしまうのですが、「無双」はそれを逆手に取って城井氏・秋月氏のエピソードを大胆に取り込んだキャラクター設定を作っています。

「遙か」の世界では、「無双」と同じような経緯がありつつも、史実の小次郎に相当する人物は一揆鎮圧の際に死んでしまったのかな?と思います。だから現代からやってきた大和が代わってその役目を果たすことになるのではないでしょうか。

以上ぜんぶ妄想なのですが、ご笑覧いただければ幸いです!