遙かなる八葉と八卦と九星と十干

遙か7の八葉に割り振られていると思われる八卦、九星、十干、それとキャラクター設定上の12星座の特徴をまとめました。

遙かシリーズのキャラは毎作そうですが、今作の八葉もこれらの属性をもりもり備えているようです。シナリオのネタバレなし。

なお八葉と八卦の対応は歴代作の公式設定ですが、九星と十干には公式には特に言及がなく、個人的な考察になります。色が付いているのはそれぞれの属性の対応色です(諸説あります)。

 

 

真田幸村
天の青龍八卦巽(風)。キャラクター設定上も史実上も魚座(水の変動宮)木属性(四緑木星

巽卦の卦象は。家族にたとえれば長女、動物にたとえれば鶏。二陽の下に陰が入りこんでいる象。イメージとしては、吹く風のようにうつろうもの、軽いもの、不安定なもの、変化するものの意。六十四卦でこの卦が二つ連なると「巽為風(そんいふう)」となる。この場合の意味は「従う」。何にでも柔軟に従う風。天命に従い、うまく事を行っていく象。

天(陽)の青龍で木属性だが、おそらく甲(きのえ、陽の木)ではなく乙(きのと、陰の木)。イメージとしては「草花」。消極性、柔軟性、優しさ、穏やかさ。また巽卦は四緑木星に対応しており、こちらは人当たりの良さ、社交性、芯の強さはあるがやや優柔不断で他人に合わせがち、平和主義、争いごとを好まない、などのイメージ。

魚座は水の変動宮で、守護星は海王星(副守護星は木星)。12星座の最後。ひとの人生にたとえると、死んで宇宙(あの世)に昇天した魂が、ついにその個としての境界すらも失って、最後に愛だけが残った状態。水星座なので、行動の基準は「感情」に主軸が置かれる。優しく穏やか。個としての境界があいまいなので自我というものがない。また変動星座なので引かれたら押し、押されたら引く。よく言えば柔軟。悪く言えば主体性がない。


天野五月
地の青龍八卦震(雷)牡牛座(土の不動宮)木属性(三碧木星

震卦の卦象は。家族にたとえれば長男、動物にたとえれば龍。陰の下に新しく陽が生じた象。イメージとしては、空を走る雷のようにとどろくもの、やかましいもの、限りなく前へ前へと進むものの意。六十四卦でこの卦が二つ連なると「震為雷(しんいらい)」となる。この場合の意味は「大騒ぎする」。騒がしく鳴り響く雷。びっくりするような(しかし後に大したことではないと分かる)出来事の象。

地(陰)の青龍で木属性だが、こちらもおそらく幸村とは逆に甲(きのえ、陽の木)。イメージとしては「大樹」。まっすぐ伸びていく、根付いて動かない、頑固、独断専行。また震卦は三碧木星に対応しており、こちらは若々しさ、明朗、行動力があり正義感が強い、負けず嫌い、突っ走りがち、などのイメージ。

牡牛座は土の不動宮で、守護星は金星。12星座の2番目。ひとの人生にたとえると、やっと歩き始めたくらいの幼児。まだ母親にくっついてじわじわとテリトリーを広げていく段階。慎重。五感。浪費。土星座なので、行動の基準は「感覚」に主軸が置かれる。大人しく穏やかな性格な反面、柔軟性には欠ける。強い所有欲。また不動星座なので基本は受動的。自分でこうと決めたらテコでも曲げない。よく言えば意思が強く、悪く言えば強情。


宮本武蔵
天の朱雀八卦離(火)。キャラクター設定上は牡牛座(土の不動宮)、史実上は不明。火属性(九紫火星)

離卦の卦象は。家族にたとえれば中女(次女)、動物にたとえれば雉。陽の中央に陰があり、外は明るいが真ん中は暗い(空虚な)象。イメージとしては、太陽のように輝くもの、何かと何かが対立するさま、美麗なもの(転じて芸術の才能)の意。六十四卦でこの卦が二つ連なると「離為火(りいか)」となる。この場合の意味は「つく」。「文明の火」のようなイメージで、理性、教養、文化などを意味する象。

天(陽)の朱雀で火属性なので、丙(ひのえ、陽の火)。イメージとしては「太陽」。大地を暖かく照らす太陽のように明るく、周囲の人を元気にさせる。派手で華やか。また離卦は九紫火星に対応しており、こちらは美的センスの良さ、個性的なさま、明るく活動的なさま、頭脳明晰、一人でわが道を行く、などのイメージ。

五月と同じで牡牛座だが、こちらは牡牛座の明朗で人の良い面、何事にも粘り強く、石にかじりついてでも貫徹する面が表に出ているタイプのように見える。やはり土星座なので行動の基準は「感覚」にあり、理屈をこねくり回したり(風星座)、感情に流されたり(水星座)、突然直感がひらめいて動きだしたり(火星座)はせず、自分の目で見て耳で聞いたものを信じる。堅実。手の届く範囲のものを守る(同じ属性は全部五月にも当てはまる)。


佐々木大和
地の朱雀八卦坤(地)天秤座(風の活動宮)土属性(二黒土星

坤卦の卦象は地(大地)。家族にたとえれば母親、動物にたとえれば牛(または馬)。全陰の卦で、陰の卦の代表選手。イメージとしては、大地のように静かなるもの、全てを受け入れ包み込むもの、万物の育つところ、の意。六十四卦でこの卦が二つ連なると「坤為地(こんいち)」となる。この場合の意味は「母なる大地」。受動的なふるまい、受け入れる象。

地(陰)の朱雀で土属性なので、己(つちのと、陰の土)。イメージとしては「田畑」。こつこつと物事を続ける、庶民的で親しみやすい、多芸多才(器用貧乏)、温和で保守的。また坤卦は二黒土星に対応しており、こちらは現実主義、サブリーダー、面倒見がよい、尽くされるより尽くすタイプ、真面目で堅実、などのイメージ。

天秤座は風の活動宮で、守護星は金星(牡牛座と共通)。12星座の7番目。ひとの人生にたとえると、大学を卒業して社会に出たばかりの新入社員。風星座なので、行動の基準は「思考」に主軸が置かれる。愛と美の金星支配なのでおしゃれ。他人から見てセンスの良い自分を演出することに長ける。広く浅いコミュニケーション、社交。また活動星座なので、基本的に自分からぐいぐい迫ってくる。よく言えば積極的、悪く言えば自分本位。


黒田長政
天の白虎八卦乾(天)。キャラクター設定上はおそらく射手座(火の変動宮)、史実上は山羊座(土の活動宮)。金属性(六白金星)

乾卦の卦象は天(天空)。家族にたとえれば父親、動物にたとえれば馬(または龍)。全陽の卦で、陽の卦の代表選手。イメージとしては、偉大な父のように強きもの、天のごとく高く貴きもの、万物が生じるはじまり、の意。六十四卦でこの卦が二つ連なると「乾為天(けんいてん)」となる。この場合の意味は「大いなるもの」。活動的、何かの始まりとなる象。

天(陽)の白虎で金属性なので、庚(かのえ、陽の金)。イメージとしては「鉄製の刃物」。鋼鉄の精神、プライドが高い、質実剛健、強い正義感、合理的で現実主義。また乾卦は六白金星に対応しており、こちらは非社交的でとっつきにくい、高い指導力、ストイックな向上心と反骨心、強い責任感と負けん気、などのイメージ。

射手座は火の変動宮で、守護星は木星。12星座の9番目。ひとの人生にたとえると、会社や所属組織でベテランに分類されるようになってきた頃。火星座なので、行動の基準は「直感」に主軸が置かれる。発展と拡大の木星支配なので基本的に楽観的。はるか彼方の見知らぬ地平、まだ見ぬ境地を目指す。外国。大学教授。学校の先生、指導者。また変動星座なので引かれたら押し、押されたら引く。よく言えば臨機応変、悪く言えば流されがち。


直江兼続
地の白虎八卦兌(沢)。キャラクター設定上は水瓶座(風の不動宮)、史実上は不明。金属性(七赤金星)

兌卦の卦象は沢(湖沼)。家族にたとえれば少女(末娘)、動物にたとえれば羊。強い二陽の気の上に陰気が流れている象。イメージとしては、口を開いて笑う、おしゃべり好きな少女、楽しげなこと。六十四卦でこの卦が二つ連なると「兌為沢(だいたく)」となる。この場合の意味は「よろこぶ」。茶目っ気、口は災いのもと、友人たちと語らい合う象。

地(陰)の白虎で金属性なので、辛(かのと、陰の金)。イメージとしては「宝石」。繊細な美しさ、頭の回転が速いが神経質、感受性豊か、お高くとまっている。また兌卦は七赤金星に対応しており、こちらは話し上手で社交的、人を惹きつける魅力、マイペース、頭が良くて知性的、振る舞いが派手、などのイメージ。

水瓶座は風の不動宮で、守護星は天王星。12星座の11番目。ひとの人生にたとえると、死んで肉体が滅んでしまい、魂だけが宇宙(あの世)に昇天してきたところだが、魚座の手前なのでまだ個としての境界は保っている。風星座なので、行動の基準は「思考」に主軸が置かれる。革命の天王星支配なのでアナーキー、既成概念を破壊する。常人には理解しがたい考え。宇宙人。また不動星座なので、基本的に相手の出方を見てから行動し、自分を曲げない(曲げられない)。


阿国
天の玄武八卦坎(水)。キャラクター設定上はおそらく双子座(風の変動宮)、史実上は不明。水属性(一白水星)

坎卦の卦象は。家族にたとえれば中男(次男)、動物にたとえれば豚。陰の中央に陽があり、外は弱いが中は剛(つよ)い象。イメージとしては、ぽっかり空いた穴、冷たいもの、辛く困難なものの意。六十四卦でこの卦が二つ連なると「坎為水(かんいすい)」となる。この場合の意味は「苦難が重なる」。艱難辛苦、苦しみもがく象。

天(陽)の玄武で水属性なので、壬(みずのえ、陽の水)。イメージとしては「大河」。悠々と流れるもの、自由なもの、ルールに縛られることを嫌う、大らかで深いもの。また坎卦は一白水星に対応しており、こちらは変幻自在の水のように移り変わる性質、秘密主義、愛情深く忍耐強い、臨機応変で柔軟な振る舞い、などのイメージ。

双子座は風の変動宮で、守護星は水星。12星座の3番目。ひとの人生にたとえると、親の目を離れて一人であたりを歩き始める「ギャングエイジ」と呼ばれる頃。好奇心も知識欲も旺盛だが、どこかしら二面性がある。風星座なので、行動の基準は「思考」に主軸が置かれる。伝達と分析の水星支配で、担当は「伝達」の方なので、言語化するのが得意。また変動星座なので、引かれたら押し、押されたら引く。よく言えば柔軟。悪く言えば主体性がない。


柳生宗矩
地の玄武八卦艮(山)。キャラクター設定上は蠍座(水の不動宮)、史実上は不明。土属性(八白土星

艮卦の卦象は。家族にたとえれば小男(末男)、動物にたとえれば犬。土台の陽が山のようにそびえる陰気を支えている象。イメージとしては、動かざるもの、安定、山のごとく高尚なもの、押しとどめるもの。六十四卦でこの卦が二つ連なると「艮為山(ごんいざん)」となる。この場合の意味は「とまる」。少男(少年)が集まり無心で学んでいる象。

地(陰)の玄武で土属性だが、おそらく己(つちのと、陰の土)ではなく戊(つちのえ、陽の土)。イメージとしては「山」。どっしりとした落ち着き、冷静で頼りになる、寛大で面倒見がよい。また艮卦は八白土星に対応しており、こちらは努力家、山のように意志が強く生真面目、妥協を知らない、何があっても動じない、などのイメージ。

蠍座は水の不動宮で、守護星は冥王星(副守護星は火星)。12星座の8番目。ひとの人生にたとえると、社会に慣れてきたものの、今度は老後の生活や死後のことが不安になってきた頃。水星座なので、行動の基準は「感情」に主軸が置かれる。何か一つのもの(人間・分野など)に徹底して「尽くす」星座。破壊と再生の冥王星支配で、ゼロかイチかしかない世界に生きている。また不動星座なので基本的に受け身、かつ頑固。


おまけ
「九星」なのに八人しかいないのは、八葉を束ねる龍神の神子が九星の配列の中央に位置する「五黄土星」だからだと思われます。

五黄土星は破壊と腐敗、地球そのものを司り、対応する八卦がありません。他の八星を支配する特別な星とされます。また黄色は五行の中央に位置する色であり、天子すなわち中国の皇帝や日本の天皇を象徴する色であり、四神の長である黄龍(応龍)の色でもあります。ゲームに登場する白龍に黄金の鬣(たてがみ)があるのはこのためでしょう。

また、キャラクター設定上の誕生日はユリウス暦ではなく、グレゴリオ暦として計算しています。
もしユリウス暦表記だとすると、キャラクターの黒田長政は史実の黒田長政と同様山羊座生まれになりますが、他のキャラクターたちがほぼグレゴリオ暦表記と思われること、また彼には射手座の特徴である「学校の先生」的な属性が多々見られることから、素直にグレゴリオ暦表記と解釈してよいと思います。